人生をかけてやりたいことがない人へ。自分探しに役立つ7つの良本

人生をかけてやりたいことがない人へ。自分探しに役立つ7つの良本

学校、就職、結婚。人生のターニングポイントに立っているその時ほど、あなた自身のやりたいこと、なりたい姿は明確で、そこを過ぎて歩いている道すがらはなぜだか不安が先立ちます。

時には自分の選択に迷いが生じて、それをきっかけに今の自分をすべて否定してしまい、「わたしにはやりたいことなんてもう残っていない」「昔やりたかったことをしているはずなのに迷ってしまう、ほんとうに僕がやりたかった事って何なのだろうか」と問いかけてしまう人もいるのではないでしょうか。

そんなときは文字でも追って心を落ち着けてみてはいかがでしょうか。本は現実から少し目をそらして、夢を見たり、心をリセットして新しい思考に向けてくれたり、はたまた前に自分が抱いていたはずのひたむきな気持ちを奮い起こしてくれたりもするものです。



 

人生をかけてやりたいことがない人へ。自分探しに役立つ7つの良本

 

13歳のハローワーク/村上龍(幻冬舎)


タイトルの通り、子供向けにイラストを付け加えて様々な職業について紹介している本です。職業について調べる時には「○○が好き」という好奇心から検索できるようになっていて、その好きな分野に関連した職業がずらっと紹介されています。

職業ページでは仕事内容やそれに就くために求められる能力、経験などが解説されていてかなり本格的。手に取って眺めていると、何となく頭のなかが子どもの頃に戻って、難しいことをあれこれ考えずただひたむきで純粋な気持ちで自分自身を見つめることができます。

 

ばらとおむつ/銀色夏生(角川文庫)


詩人・エッセイストとして活動する銀色夏生さんのフォトエッセイです。

脳梗塞になった母・しげちゃんと母を介護する兄・せっせの介護記録です。毎日は忙しく、けれど温かく、その中で色々なことができるようになったり、できなくなっていったりします。

どんなことが起こるか分からない人生の中で、限られた「今」を見つめ直す気持ちになるシリーズです。

 

親が死ぬまでにしたい55のこと/親孝行実行委員会 編(泰文堂)


色々な人がした、もしくはしたいと思っている親孝行を集めて1冊にまとめた本です。当たり前のように傍にいる両親をはじめ兄弟姉妹や友人など色々な人が、頭では「永遠に一緒に居られるわけではない」と分かっていても実際に感覚として掴むことは出来ないに等しいことで、「それではもう遅いのだ」とは分かっていても居なくなってからその大切さに気付く人がおおよそです。

実際にエピソードを見ていると「孫を抱かせる」「海外旅行に連れて行く」「ありがとうと伝えてみる」などという定番のものから、「親とケンカしたことを思い出す」「親の結婚記念日をお祝いする」「自分の誕生日に親へプレゼントする」など人によって親孝行の仕方も様々。

それらを通して、自分も周りも有限であるのだということにふと気づく瞬間を感じることができます。

 

赤ちゃんと僕/羅川真里茂 (白泉社)


少女マンガ誌「花とゆめ」にて連載されていた作品です。母を亡くした小学生のお兄ちゃんが母に代わって幼い弟の世話をしながら奮闘する姿や、様々な人と交流したり、多くの壁に立ち向かう姿を描いています。

本記事に出てくるおすすめ本リストの中では唯一の漫画作品ですが非常にテーマ性も深くリアリティがあります。

なにより、挫折を繰り返しながらもひたむきな信念と愛情をもって家族を守ろうとする兄・拓也や、成長する過程で少しずつ多くのことができるようになり、兄の気持ちを受けたように自分もまた家族を想う弟・実の姿に心打たれるでしょう。

自分自身もできることがあるはずだ、できる事をふたりのように見つけて行こうと前向きな気持ちになります。

 

京大芸人/菅広文(講談社)


吉本興業所属の漫才コンビ・ロザンのボケ担当、菅広文が自身の相方である宇治原史則と出会い、大学受験をし、お笑い芸人になるまでのエピソードを綴った書籍です。

お笑い芸人になろうと言ったのも「お前と話してると楽しいから」、大学に行くのも「芸人になったとき売りになるから」と、一見動機は不純なようにも感じられますし文章もライトですが、実際にそのステップを踏むためには「好き」と「本気」が同じベクトルで進んでいなければならないのです。

だからこそ彼らは自分たちの望んでいた舞台に立てている、自分たちの望んだ相方と、今でもずっと笑っていられるのです。

 

自転車少年記/竹内真(新潮社)


自転車にのってスピードにのり、飛び込んだ草垣の先はこれから未来を共に生きていく幼なじみの家の庭。海までひっしにペダルをこいだり、仲間が出来たり、誰かと競ったり、恋をしたり、悩んで挫けて前を向いて……いつだって彼らの傍には大好きな自転車がありました。

20年以上の少年たちの人生を、「好きなもの」を通じて爽快に描く青春小説です。自分にとって大切で大好きなものについて、考えてみるきっかけになるのではないでしょうか。

 

シューカツ!/石田衣良(文春文庫)


社会に出てまもない中で自分を探している人におすすめの本です。

就職してからがスタートだと言われつつも、就職をすることがゴールに思えるほど遠いこのご時世。本意ではない場所ゴールして、立っているのがやっとなのにそれでもスタートだからがんばらなくてはならなくて、自分とはなんなのか? と感じる人もいるでしょう。

この本はその名の通り就職活動を通じて自分や互いと向き合いながら、支えあいながら荒波を生き抜いている姿が目にまぶしく映ります。

自分にもあったこんな時代を思い出しながら、ふと初心に還ってみると、自分のやりたいこと、自分のなりたい姿を思い出すことができるのではないでしょうか。

 

いかがでしたでしょうか。

今に迷うなら過去を振りかえったり、未来を背伸びして覗き込んでみたり、そして現実以外へふと目を背けてみる時間も大切なものです。今以外を見つめることにこそ、あなたのやりたい人生に出会えるヒントが転がっているのかもしれませんね。

 

まとめ

人生をかけてやりたいことがない人へ。自分探しに役立つ7つの良本

・13歳のハローワーク/村上龍(幻冬舎)
・ばらとおむつ/銀色夏生(角川文庫)
・親が死ぬまでにしたい55のこと/親孝行実行委員会 編(泰文堂)
・誕生日大辞典/來夢・松村潔(王様文庫)
・京大芸人/菅広文(幻冬舎)
・自転車少年記/竹内真(新潮社)
・シューカツ!/石田衣良(文春文庫)